肺癌の壁外型気管支鏡所見と胸部 CT 像の比較検討 : 特に縦隔, 肺門リンパ節腫脹度との関係
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概要
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気管支鏡的に壁外型といわれる所見は, リンパ節の腫脹による壁外からの圧排像として観察される。本文では気管支鏡下に気管支壁内浸潤を認めない原発性肺癌手術例70例を対象として, 気管支鏡的に一部でも圧排像を認めた症例に対し, CT像でリンパ節の大きさと摘出したリンパ節の転移陽性率との比較研究を行なった。CT像はGE製CT9800, スキャン時間2秒で撮影した。結果 : (1)#1∿6上縦隔リンパ節は, 転移のあった5.0cm 1個を除き, 4.9cm以下では気管支鏡下に気管の圧排所見を認めなかった。(2)#7分岐部リンパ節では, 平均3.76cm径の腫脹で気管支鏡下に気管分岐部の開大所見がみられ(p<0.001), 全例に転移像を認めた。(3)#10主気管支周囲リンパ節では, 平均1.95cm径の腫大で気管支鏡下に主気管支圧排所見を認めた(p<0.02), その転移陽性率は67%であった。(4)#11葉気管支間リンパ節は, 平均1.81cm径の腫脹で気管支鏡下に葉気管支間分岐部の開大所見を認めた(p<0.05), これらの転移陽性率は44%であった。
- 日本呼吸器内視鏡学会の論文
- 1986-10-25
著者
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