巡回相談はどのように障害児統合保育を支援するか : 発達臨床コンサルテーションの支援モデル
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概要
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発達臨床を専門とする多くの心理学研究者が障害児保育への巡回相談を行っている。本研究は, 1つのタイプの巡回相談の特徴, 支援機能, 支援の構造を分析し, 障害児保育への巡回相談の支援モデルを明示化した。米国のスクールコンサルテーションと比較して, この巡回相談は以下の4点の特徴をもつことを明らかにした。(1)保育者を介して子どもに心理的なサービスを支給するという間接支援の形式をとる。(2)相談員と保育者の共同的関係を重視する。(3)子どもの発達に関するアセスメントを重視する。(4)保育者が実行可能な助言を行う。保育者の巡回相談に関する自由記述をもとに27項目からなる質問紙を新たに作成した。保育者による評価(N=241)を因子分析した結果, この巡回相談が, 保育方針の作成, 障害などの理解, 保育意欲, 保育成果の評価, 協力連携, クラスの他児への保育, という6つの支援機能をもつことが明らかになった。1つの典型的な巡回相談事例の分析を行い, この巡回相談には次のような構造があることが示された。保育者が保育の状態が適切かどうかを判断するときにアセスメントが参照され, 保育方針を作成するときに助言が参照される。最後に, 巡回相談はいかに障害児保育を支援するかについて巡回相談員の専門性の観点から考察を行った。
- 2005-12-20
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