顎裂部への自家腸骨海綿骨移植の予後に関する研究 : デンタル X 線写真ならびに CT を用いた解析
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概要
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顎裂部への二次骨移植を行った口唇裂・口蓋裂患者に対する予後の早期予測法の確立を目的とし, 徳島大学歯学部附属病院矯正科を受診した口唇裂・口蓋裂患者20名(男子10名, 女子10名;片側性顎裂16名, 両側性顎裂4名;移植時平均年齢12歳10カ月)の24顎裂を対象に骨移植術前(T0期), 術後3カ月(T1期), 術後6カ月から1年(T2期)の3時点で撮影されたデンタルX線写真およびT0期, T1期の2時点で撮影されたcomputed tomography (CT)を資料として研究を行った.デンタルX線写真による顎裂部骨架橋の高さの判定より, T1期, T2期ともに予後良好であった群(グループA), T1期が予後良好, T2期が予後不良であった群(グループB), T1期, T2期ともに予後不良であった群(グループC)の3群に分類したところ, 各群に属する顎裂の割合は45.8%, 25.0%, 29.2%となった.裂型別には, 片側性顎裂の予後に比較して両側性顎裂の予後はやや劣る傾向にあった.T1期のデンタルX線写真ではグループAとグループBの間に差はみられなかったのに対し, T1期のCTを用いて顎裂部近遠心歯槽骨の皮質骨残存度ならびに移植骨の海綿骨比を比較すると, グループAの皮質骨残存度の値はグループB, グループCに比べ有意に低く, 逆に海綿骨比はグループAが有意に高い傾向を示した.以上より, デンタルX線写真に加えCTを用いて分析を行うことにより, 二次骨移植の予後を早期にしかもより確実に評価できる可能性が示唆された.
- 日本矯正歯科学会の論文
著者
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森山 啓司
東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科顎顔面頸部機能再建学系顎顔面機能修復学講座顎顔面矯正学分野
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森山 啓司
東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科 顎顔面矯正学分野
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横関 雅彦
徳島大学歯学部歯科矯正学講座
-
日浦 賢治
徳島大学歯学部歯科矯正学講座
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森山 啓司
徳島大学歯学部歯科矯正学講座
-
住谷 光治
徳島大学歯学部矯正
-
横関 雅彦
東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科顎顔面頸部機能再建学系顎顔面機能修復学講座顎顔面矯正学分野
-
川上 慎吾
徳島大学歯学部歯科矯正学講座
-
日浦 賢治
徳島大学歯学部歯科矯正学教室
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住谷 光治
徳島大学歯学部歯科矯正学講座
-
日浦 賢治
徳島大学歯学部矯正
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