痙直型脳性麻痺児の移動能力の予後
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概要
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本研究の目的は, 痙直型脳性麻痺児の経過記録を調査し, 多変量解析を用いてその児の移動能力に影響を与える因子を検討することである。8歳以降まであるいは自立歩行に至るまで療育を受けた100例について性別, 出生時体重, 麻痺領域, 知能指数(IQ)又は発達指数(DQ), 追視の有無, 音源定位能力, 寝返り・座位・四つ這いの獲得月齢ならびに移動能力(機能的に最も高い)を経過記録より調査した。これらの要因を数量化理論II類により解析した結果, およぼ4歳までの経過観察によって移動能力の判別予測が可能になることがわかった(相関比0.911, 判別率81.0%)。この移動能力に及ぼす影響は大きい順に麻痺領域, 座位獲得, 寝返り獲得, 追視の有無, IQまたはDQ, 四つ這い獲得であった。
- 社団法人日本理学療法士協会の論文
- 1999-07-31
著者
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江口 靖彦
日本理学療法士協会組織部:熊本リハビリテーション学院
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江口 靖彦
熊本リハビリテーション学院
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瀧上 正利
北九州市立総合療育センター
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阿部 光司
北九州市立総合療育センター
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阿部 光司
北九州市立総合療育センター訓練科
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