低公害工法と杭支持力の問題
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概要
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既製杭の低公害工法の種類とその問題点を主として支持力面から述べている。既製杭の打撃工法は近年その騒音・振動が社会問題化し, 現在では打撃による杭設置が難しくなっており, その対応策として場所打ちコンクリート杭が多くなったが, 既製杭の使用をやめるわけにはいかないので, その低公害工法が種々考えられている。本文では, 低公害工法の具体的な工法とその問題点を挙げている。打撃工法においては, 機械の改良により騒音低減可能だが振動防止は現在できないことを指摘している。埋込み工法においては, 杭支持力が小さく, また支持力確認が難しく施工費も高いとしている。一方, 杭の鉛直支持力は長期においては周面摩擦力によるところが大きいが沈下防止のために先端支持力確保が必要であるとし, 埋込み工法ではそこに特に注意すべきだとしている。プレボーリング工法においては, 周面の空隙, 孔壁崩落によるスライムの堆積を問題とし, 中掘工法では内圧による杭体破損と周面摩擦の小さいことを指摘している。最後に低公害工法における支持力確保のための研究が必要だとしている。
- 社団法人地盤工学会の論文
- 1984-03-15
社団法人地盤工学会 | 論文
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