地盤振動と対策について(その4) : 複合防振壁の振動しゃ断効果に関する検討
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概要
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工場機械, 車両交通, 建設工事などによる地盤振動を軽減する対策として, 振動伝播経路に防振壁を用いて振動をしゃ断する方法がある。このための複合防振壁の形状, 厚さ, 設置深さをかえて起振機による振動実験を行い, その低減効果を調べるとともに数値解析による検討を行った。防振壁は, 硬質発泡体(ウレタン)とコンクリートを板状あるいは柱列状に組み合わせたものである。この結果, 硬質発泡体をコンクリートで両側からはさんだサンドイッチ型の防振壁が最も効果的であることが知られた。しゃ断効果は, 深さが大きいほど良く, 下層地盤内まで壁を設けると効果的である。しかし, その効果は空溝の場合に比べて小さく, また, 高周波領域では顕著であるが低周波領域ではほとんど効果がない。防振壁の深さHと波長λとの比H/λを用いて低減効果を表すと, 周波数に応じて1本の曲線が得られるので, 透過計算法によって防振壁の透過率をあらかじめ求めておけば, 概略の防振効果が予測できる。
- 社団法人地盤工学会の論文
- 1982-03-15
社団法人地盤工学会 | 論文
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