原子力発電所の地下立地における発電所空洞の安定性
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概要
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原子力発電所の立地拡大策の一つとして, その有効性の評価が行われている。本報告はこれら地下立地における大規模な地下空洞の安定性について, 岩盤力学上の研究成果をとりまとめている。すなわち, (1)空洞の安定性解析手法の適用性と実証性ならびに信頼性(2)空洞形状の最適化による空洞の安定性の向上と今後の設計(3)双設空洞掘削時の周辺岩盤の緩み相互干渉(4)三つの並列した空洞の周辺岩盤の相互干渉(5)岩盤のかぶり深さが空洞の安定性に及ぼす影響(6)軟岩における空洞の安定性(7)三次元解析によるロックストラットの効果の検討(8)想定事故時の内圧による空洞の安定性(9)水平震度による空洞周辺の応力状態である。既往の揚水式地下発電所で得られた岩盤の物性値, 地圧と想定される空洞の大きさを組み合わせて検討した結果, 原子力発電所地下立地における空洞は, 安定に建設が可能であること, およびそのための技術指針となるべき事項がかなり明らかとなったこと, 今後はサイトに応じた詳細検討を行うことになろうことなどを指摘している。
- 社団法人地盤工学会の論文
- 1982-03-15
著者
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