弾性表面波による構造物基礎周辺地盤の振動解析

概要

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この論文は, ラブ波やレーレー波などの表面波による地表面付近の地盤と構造物基礎の地震応答解析を有限要素法で行ったものである。地盤を表層と基盤とに大別し, 表層には長方形要素, 基盤には半無限要素を用いている。半無限要素を表面波の解析に適用できるように, ラブ波とレーレー波について定式化を行った。側方境界条件は, 境界上の節点変位によって生ずる応力を等価節点力として表わし, 運動方程式の外力項に加えることで処理している。構造物基礎を含む水平地盤をラブ波, レーレー波が伝播する時の構造物基礎周辺の地盤挙動を解析し, 次のような結論を述べている。(1)構造物基礎前面の地盤の挙動はラブ波, レーレー波いずれの場合も, 波長の影響を大きく受ける。また, この影響は構造物に近い程構造物の影響をうけて不規則になる。(2)構造物基礎によりシールド効果が生じるが, 周波数が高くなるほどその効果は顕著となる。(3)レーレー波が伝播する際, 共振現象が生じたがその周波数は構造物周辺地盤の差でわずかに変化が認められる。
1979-06-15