統計的手法による自然斜面崩壊の研究
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概要
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統計的手法を用いた従来の崩壊の研究は, 空中写真や簡単な現場調査から得られるような外観要因が多く使われており, また人為的な影響を評価するための規準が明確でなかった。この研究では豪雨に起因する自然斜面の表土層崩壊を研究対象としており, 上記の問題を解消するため, 今までの統計的研究では放置されていた要因を取上げている。調査は現地調査を主体とし, この補足は大縮尺地形図を用いて, その結果を林の数量化II類法によって統計処理を行い崩壊に影響を及ぼす要因の選定およびその影響力の大きさを求めている。崩壊, 非崩壊に影響を与える要因およびその大きさは, 大きいものから順に示すと, 傾斜度(山ひだ平均), 傾斜変換値(傾斜変化量の近似量), 植生(繁茂率), 地表面形状(山ひだ地表面の土の乱れ状態), 風化度(土壌下基岩の風化程度), 最小貫入量(簡易貫入試験器による表土層厚の最小値), 形状係数(山ひだの形状), リニアメント(山ひだ内の線状地質構造), 崩壊歴(昭和42年以前の崩壊の有無)となり, 特に傾斜度, 傾斜変換および植生の重要性を指摘している。
- 社団法人地盤工学会の論文
- 1984-09-15
社団法人地盤工学会 | 論文
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