力向性水圧発破のNATMへの適用
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概要
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方向性水圧発破とは, 発破に水反射体を使って, 全体として水で爆力を制御しつつ, 発破エネルギーに一定の指向性を与えるものである。この発破による圧力波形は管軸に直角の方向にだ円形をなす。このだ円形の長軸の方向と一致して並べたせん孔の方向性水圧発破は, 岩盤をラインカットすることができる。これによって発破エネルギーは制御され, 一定の指向性を与えられる。これをトンネル工事におけるNATM工法の掘削に応用すれば, 地山のスムースブラスティングによって吹付けコンクリートやロックボルト工に対して, 地山表面を平滑にし, 地山を傷つけない。これにより地山支保材の密着がよくなり, 空隙をなくし, 受働土圧を期待できる。また, これにより掘削断面を在来工法の場合より多少小さくできる。また, 浮石処理の手間が減り, 落石・落盤事故を防ぎ, 飛石少く低振動発破ができる。また平行せん孔発破であるから, せん孔, 装薬, 発破が合理化され, 在来のトンネル工法に比べ安全で工費が1割安くなる。
- 社団法人地盤工学会の論文
- 1980-12-15
社団法人地盤工学会 | 論文
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