低温液化ガスの岩盤内貯蔵に関する研究(その2) : 低温下における岩石の性状について(第2報)
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概要
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低温液化ガスの岩盤内貯蔵に関する研究の一環として, 低温LPG(1気圧, -42℃にて液化)を素掘りの岩盤内空洞に貯蔵した場合, この程度の低温に対して, 周辺の岩盤内空洞がどのような影響を受けるかを明かにするために, 各種岩石(結晶片岩, 流紋岩, 礫岩)の低温特性に関する実験を行った。本報告は前報(1978)にひきつづき, 更に実験の範囲を広げて行われたものである。その結果, 凍結・融解作用を受けた岩石は, 繰返し回数の増加とともに間隙率が増加し, 300回の繰返し後には10〜20%程度の増加率を示した。しかし, 強度に及ぼす影響は小さく, 引張り強度にやや低下の傾向が現れるだけである。また, 岩石の熱膨張率および熱伝導率は岩質によってやや異なるとともに温度域によっても変化し, 低温になるにしたがって熱膨張率は減小し, 逆に熱伝導率は増大する。なお, 同一の岩種においても岩石自体の間隙率あるいは片理の方向性等によって, これらの熱物性値は変化することを示した。
- 社団法人地盤工学会の論文
- 1980-12-15
著者
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森 孝之
鹿島技術研究所
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青木 謙治
Kajima Institute Of Construction Technology
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森 孝之
鹿島建設 技研
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大野 清
鹿島建設技術研究所 土木部 第四研究室
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岡林 信行
鹿島建設 技研
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