沖積層基礎地盤への注入工法 : 船明ダムにおけるカーテングラウトについて
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概要
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天竜川水系船明ダム(高さ24.5m, コンクリート重力ダム)の左岸側河床砂礫の堆積層に対する粘土グラウト注入工法の実施報告である。実施に先立って, 基礎地盤の調査, 注入材料としての堆積粘土の調査, 室内注入実験及び現場注入実験が行われた。このうち現場注入実験におけるグラウト注入は, 50cm間隔に注入バルブをもつスリーブパイプを使用し, 最初にこのパイプをボーリング孔の泥水中に挿入して孔底から孔壁グラウトを注入し, 泥水と置換した。次いで粘土グラウトは, まず外列孔を粗粒グラウトで注入し, 次に内列孔を粗粒グラウトで注入したのち細粒グラウトを注入するのを原則とした。実際の本施工では, 注入順序は外列孔, 内列孔の順とし, 同列内各孔間の順序は中央内挿法, 深さ方向は上から下へを原則とした。注入効果は, 透水試験と立坑掘削によって確認された。透水試験はカーテンに沿い, 注入前30cm, 注入後7.5mの間隔にドライブパイプを打ち込んで実施した結果, 注入前の透水係数2×10^<-1>〜2×10^<-2>cm/sに対し, 注入後は2×10^<-4>〜2×10^<-5>cm/sに改良された。
- 社団法人地盤工学会の論文
- 1979-03-15
社団法人地盤工学会 | 論文
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