有明干拓廻里江(めぐりえ)工区築堤材料(筑後川河川砂)の力学特性
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概要
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有明干拓地は基礎地盤が有明粘土層, いわゆるヘドロと称される軟弱粘土からなる。廻里江工区ではその層厚が20mにも達する。この地区にサンドコンパクション工法で基礎処理を行い直立型堤防を造成するにあたって, コンパクションパイルと盛土に使用される砂(筑後川河口産)の力学試験を行い, 設計数値(単位体積重量1.9t/cm^3,せん断抵抗角30°)の妥当性を検討している。盛土材料の砂は真比重2.715,最大乾燥密度1.639,最小乾燥密度1.305t/m^3である。力学試験は一面せん断を初期間隙比, 圧密圧力を変え飽和砂の等圧せん断, 等体積せん断試験を行い, 三軸圧縮では圧密排水試験を行っている。以上の現場・室内試験より, (1)安定解析の盛土砂の密度は施工時の重機の使用, 連続降雨による飽和状態を考慮し少なくとも1.95t/m^3とすべきである。しかし沈下解析をもとに強度増加推定には1.8t/m^3をとるべきである。(2)盛土, サンドコンパクションパイルの砂のせん断抵抗角は設計時30°と仮定したが, 平常時はもちろん, 地震などにより砂が液状化する前の状態に対しても期待できるとしている。
- 1979-03-15
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