斜組坑を用いた耐震棧橋に関する研究(その4) : 実棧橋の固有振動数測定結果
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概要
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最近完成した長尺斜め組クイ構造の大型シーバースを対象として固有振動数を測定し, その性状について考察した。桟橋のクイ頭部で測定した常時微動記録をスペクトル解析して求めた卓越振動数から, 桟橋の基本固有振動数は橋軸方向で1.4Hz, 橋軸直角方向で1.3Hzと判断された。この場合アンローダの有無による影響はほとんどない。また, 表層地盤の斜めグイ周辺の反力はクイ軸直角方向のみに生ずるという仮定に基づいて, フレーム解析により基本固有振動数を求めると1.04Hzが得られた。つぎに同じ計算法により, クイの仮想固定点をあげて実測値と同じ基本固有振動数となるようなクイの有効長を求め, 一方アンローダ荷重によるクイの載荷試験結果に基づき, ヒズミと沈下量との関係から有効長を求めると両者の間に同じ傾向がみられた。このことから斜めグイの軸方向の剛性には, 表層地盤による軸方向の周面反力がかなり影響していることがわかった。したがってこの種の大規模な桟橋の基本固有振動数を計算する場合には, クイの支持条件に十分留意する必要がある。
- 社団法人地盤工学会の論文
- 1975-03-15
社団法人地盤工学会 | 論文
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