メラトニンを投与された非繁殖期雌ヒツジにおける血漿メラトニンの日周期変化と繁殖活動開始のタイミング
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概要
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非繁殖季節のサフォーク雌ヒツジ28頭を無作為に5群に分け, C群(n=4), M1群(n=6), M2群(n=6), M3群(n=6)およびM4群(n=6)とし, それぞれ1頭あたり0, 1, 2, 3および4mgのメラトニンを含むペレットを5月17日(Day 0)から60日間毎日13時に給与した. ペレット給与後の血漿メラトニン濃度のピークは30分後にみられ, ピーク値と投与されたメラトニンの量との間に高い正の相関があった(r=0.986, P<0.01). 最大投与量のM4群(4mg)のピーク値(292.7pg/ml)は夜間における内因性分泌のレベルに匹敵した. メラトニン処置の開始から周期的な排卵の開始までの期間は, 53.0±5.8, 53.6±2.5, 42.0±5.6および44.3±4.3日(それぞれM1, M2, M3およびM4群)であり, C群のそれ(72.5±1.4日)よりも短かった(M1, P<0.05; M2, M3およびM4, P<0.01). メラトニン処置は長日下における血漿プロラクチンの上昇を用量依存性に抑制した. メラトニンの用量依存的効果は, 投与量の違いによる循環血中メラトニンの日周パターンの差に起因するものと考えられた.
- 社団法人日本獣医学会の論文
- 1991-06-15
著者
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仙名 和浩
北海道滝川畜産試験場
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仙名 和浩
北海道立滝川畜産試験場
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芹川 慎
北海道立滝川畜産試験場
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伊藤 俊輔
北海道立滝川畜産試験場
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八田 忠雄
北海道立滝川畜産試験場
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草刈 直仁
北海道立滝川畜産試験場
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田嶋 由子
東京農工大学家畜臨床繁殖学教室
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大原 陸生
北海道立滝川畜産試験場
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森 裕司
東京農工大学家畜臨床繁殖学教室
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