ウマフォリスタチンcDNAのクローニングと雌ウマ生殖器官における遺伝子発見
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
ウマフォリスタチンcDNAを, ウマ卵巣cDNAライブラリーより単離した. 1.2×10^5個のクローンをスクリーニングした結果, 陽性クローンが1個得られ, その塩基配列を決定した. 単離されたクローン(EQ-FS-1)は, 344個のアミノ酸をコードする完全長のタンパク質翻訳領域を含んでおり, そのアミノ酸配列を他の噛乳類のフォリスタチンの配列と比較したところ, 95%以上の高い相同性を示した. ノーザンブロット解析により, フォリスタチンmRNAは, その発現量に違いはあるものの子宮/胎盤, 卵胞, 黄体に発現が確認された. また, In situハイブリダイゼーションにより, ウマ卵胞におけるフォリスタチンmRNAの局在を調べたところ, 顆粒層細胞に限局していることが示された. 妊娠期ウマ子宮/胎盤におけるフォリスタチンmRNAの発現量は, 中期に比較的高く, 後期には減少する傾向が観察された. これらの結果から, ウマの生殖器官でもその妊娠の維持に, フォリスタチンが役割を担っていることが推察された.
- 社団法人日本獣医学会の論文
- 1999-03-25
著者
-
内藤 邦彦
東京大学大学院農学生命科学研究科
-
山内 啓太郎
東京大学大学院農学生命科学研究科
-
東條 英昭
東京大学大学院農学生命科学研究科
-
舘 鄰
麻布大学獣医学部
-
内藤 邦彦
東京大学・大学院農学生命科学研究科・応用遺伝学研究室
-
内藤 邦彦
東京大学大学院農学生命科学研究科応用遺伝学研究室
-
菅原 幸博
東京大学大学院農学生命科学研究科実験資源動物科学教室
-
澤崎 徹
東京大学大学院農学生命科学研究科実験資源動物科学教室
-
東条 英昭
Univ. Tokyo Tokyo Jpn
-
東條 英昭
東京大学 大学院農学生命科学研究科応用動物科学専攻応用遺伝学研究室
-
山内 啓太郎
東京大学大学院農学生命科学研究科 獣医生理学教室
-
山内 啓太郎
東京大学大学院農学生命科学研究科応用動物科学専攻応用遺伝学研究室
-
舘 鄰
Life Science Institute Mitsubishi-kagaku Co. Ltd
-
舘 鄰
東京大学大学院農学生命科学研究科応用動物科学専攻応用遺伝学研究室
-
舘 鄰
麻布大学獣医学部動物応用科学科
-
内藤 邦彦
東京大学大学院農学生命科学研究科応用動物科学専攻
-
菅原 幸博
東京大学大学院農学生命科学研究科実験資源動物科学教室:(現)日本ハム(株)
関連論文
- 異なる骨格筋に由来するラット筋衛星細胞の脂肪分化能(生理学)
- 摂食及び摂水の中枢制御機構におけるアクチビン/インヒビンの役割
- 卵成熟過程において成熟 /M期促進因子活性を制御する上流因子
- 哺乳類の毛皮標本からのDNA抽出ならびに機能遺伝子の回収に関する研究
- 血漿浸透圧上昇時におけるバゾプレッシンのV_1受容体を介した摂食抑制(生理学)
- c-mos遺伝子欠損マウスの卵成熟
- ウマの精巣におけるinhibin α-subunitの発現
- ウマ胎子生殖腺におけるインヒビンαサブユニットmRNAの発現とその局在
- ブタ卵核胞崩壊に対するcyclinB1とcyclinB2の合成の必要性および卵成熟に対する機能の解析
- ブタ卵核胞崩壊における Cyclin B 合成の必要性