肉類の鮮度測定法に関する研究 : III. 鮮度低下に伴う酸性物質, 塩基性物質及び脂肪酸の消長とその相互関係
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概要
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牛及び馬肉の鮮度が低下していく時の酸性物質, 塩基性物質及び脂肪酸量並びにそれ等各物質相互の関係について, 前報に報告した測定法により実験を行った. その結果は次の通りである. 1) 酸性物質の生成量は同じ条件の下では馬肉の方が牛肉より多量に測定された. 2) 鮮度低下の経過時中に酸性物質量が増加する時は塩基性物質量は減少し, 酸性物質量が減少する時は反対に塩基性物質が増加することが認められる. この現象は初期腐敗時に特に明瞭である. 3) 温度等の影響により酸性物質, 塩基性物質及び脂肪酸量の増減が, 同じ試料であっても相違することが馬肉の場合に著明であった. 4) 塩基性物質量が180mg以上検出され, 酸性物質量が塩基性物質量に比較してその量が1.5倍以下になる場合は一応初期腐敗の状態にあるかまたはその直前であることが推定され得る.
- 社団法人日本獣医学会の論文
- 1959-06-30
著者
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