Litomosoides carinii仔虫の免疫による感染防御
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
ミクロフィラリア(mf)に対する防御免疫が感染幼虫(L_3)の感染防御に関与するか否かをLitomosoides cariniiを用い, マストミス(Mastomys natalensis)で実験した. 生きた50万のmfをマストミス皮下に2週間隔で6回注入し, 初回注入から11週後にL_3の定量感染を行い, 3週と14週後の虫体回収率から感染防御の有無を検討した. 皮下に注入されたmfは1日後に流血中で検出され, 移入5週後までは注入毎にmf密度は増加した. しかし6週以後はmfを注入しても減少し, 8例中4例は無mf血症になりmfに対する強い防御効果が示された. 一方, 虫体回収率は, 無処置対照群と差がなく防御効果は認められなかった. 免疫蛍光法でmfとL_3に共通抗原の存在が認められたものの, 移入mfに対する防御免疫はstage-specificで, L_3には有効でないことが示された.
- 社団法人日本獣医学会の論文
- 1988-10-15
著者
-
田中 寛
Jica
-
中垣 和英
日獣大野生動物学教室
-
田中 寛
東京大学医科学研究所寄生虫研究部
-
村田 道里
自治医科大学実験医学センター
-
村田 道里
埼玉医科大学 医動物
-
村田 道里
自治医科大学動物センター
-
中垣 和英
日本獣医生命科学大学野生動物学教室
-
野上 貞雄
東京大学医科学研究所
-
林 良博
東京大学大学院農学生命科学研究科
-
林 良博
東京大学医科学研究所寄生虫研究部
-
中垣 和英
東京農工大学獣医学科獣医内科学教室
-
中垣 和英
東京農工大 農
-
Hayashi Yoshihiro
Department Of Veterinary Anatomy Graduate School Of Agricultural And Life Sciences The University Of
-
林 良博
東京大学医科学研究所
-
田中 寛
東京大学医科学研究所
関連論文
- スンクス精索の形態学的特徴,特に精巣外ライディッヒ細胞
- エストラジオール-3-ベンゾエートの成熟ラットへの投与はテストステロン産生に関わる精巣内ステロイド合成酵素遺伝子の発現を抑制する(臨床繁殖学)
- 11.犬LAK細胞の細胞障害性の測定について(一般講演,第21回日本獣医畜産大学学術交流会)
- 27. 健常犬へのLAK細胞投与時における循環器系に及ぼす影響(第19回 日本獣医畜産大学学術交流会(動物医療センター竣工記念))
- 徳島市に蚊の天敵として移殖したカダヤシに関する観察
- 卵巣癌におけるシスプラチン感受性と細胞死のパターンについての基礎的研究(各種臓器の悪性腫瘍治療効果判定と細胞診)
- 5.リンパ球の表面免疫グロブリン(7 リンパ球の抗原と受容体)
- フトゲツツガムシのつつが虫病リケッチア陽性コロニーにおける PCR 法によるリケッチアの検出
- 野外飼育によるタテツツガムシの生活史
- 埼玉県の一地域における野鼠寄生および土壌中のツツガムシと Rickettsia tsutsugamushi の分離
- Restoration of the Infectivity of Rickettsia Tsutsugamushi to Susceptible Animals by Passage in Athymic Nude Mice
- リンパ球表面免疫グロブリンの検出(入門講座)
- アライグマ,プレ-リ-ドッグの臨床 (特集:エキゾチックアニマル等の臨床)
- オーファン ドラッグを考える
- 日本人の知らない病気
- 犬糸状虫人工感染におけるタヌキとイヌの肺動脈病変の病理組織学的比較(病理学)
- 飼育猫における抗Toxoplasma gondii抗体保有率
- 特別座談会 今さらフィラリアされどフィラリアこれからのフィラリア予防の展望
- 1.ヒトインターフェロンアルファ(hIFN-α)低用量経口投与のウシ乳汁中細菌に対する効果(第22回日本獣医畜産大学学術交流会)
- 2.フェレットの骨髄性白血病の2例(一般講演,第21回日本獣医畜産大学学術交流会)
- ツツガムシによるツツガムシ病リケッチアの伝播機序
- つつが虫病リケッチア陰性系, 陽性系, ミノサイクリン処理系 Leptotrombidium fletcheri の性比について
- 10 ハマダラカ Anopheles maculatus における数種の酵素遺伝子座の遺伝的変異
- 48 タンザニアのおけるマラリア対策のための媒介蚊採集法の比較検討
- 編集者へのてがみ
- Litomosoides carinii仔虫の免疫による感染防御
- 94 ハブ誘引効果の野外判定について
- 93 ハブに対する誘引効果判定法開発の試み
- 110 徳之島 3 部落におけるハブ駆除研究の 4 年間の成果
- 109 捕獲成績に基ずいた徳之島のハブ生息数の推定
- 18 Brugia malayi 感染スナネズミを用いた Aedes togoi 3 系統の感受性の比較
- 75 ハブ捕獲調査における誘引トラップとネットトラップの比較
- 74 総合ハブ駆除モデル研究 3 年目の成績
- 85 徳之島町手々におけるハブ駆除実験 1981 年の成績
- 84 電気バリヤーとトラップを用いたハブの捕獲調査「徳之島二部落の比較」
- 83 ハブの攻撃に対するトゲネズミの適応的な行動様式とその形態学的基礎
- Invasive Behavior of a Venomous Snake,Habu,Trimeresurus flavoviridis,into Residential Area
- 1 放飼ハブを用いた個体数推定方法の検討について
- 野生動物医学教育に関する実態調査報告
- 66 トラップを用いたハブの誘引捕獲実験について
- 62 屋敷内咬症から見たハブ生息密度の分布推定
- 16 ハブ毒の生態学的意義について
- 51 ハブのネズミ捕食活動における季節変動の室内観察
- タテツツガムシ幼虫の数種ネズミ類に対する寄生態度の差異について : 恙虫の研究第 94 報
- 恙虫が人をさすまでの機構について(B. 分類・生態・疫学, I ツツガムシ)
- 吸光度測定による蚊の吸血後の経過時間推定
- Dirofilaria immitis, Brugia malayiおよびBrugia pahangiにおけるSL1リーダー転写領域を囲む塩基配列の性状 (短報)
- 眼虫の中間宿主に関する研究 : III 北海道, 関東地区の総合的検討
- 牛テラジア症の媒介昆虫について(第 19 回大会講演要旨)
- ノイエバエ Musca hervei Villeneuve, 1922 の牛眼虫媒介について
- イヌインターロイキン12遺伝子の大腸菌及び昆虫細胞における発現
- 犬糸状虫感染の免疫学的予防
- 栃木県のウシの抗ライム病抗体保有成績
- 24 つつが虫病リケッケア保有ツツガムシの野外における分布について
- 23 野鼠体内におけるつつが病リケッチアの保有期間とツツガムシへの移行について
- フトゲツツガムシ Leptotrombidium (Leptotrombidium) pallidum Nagayo, Mitamura et Tamiya, 1919 の生態に関する研究 : II. つつが虫病リケッチア感染コロニーにおける雄成虫の存在について
- 犬糸状虫寄生犬における免疫応答について
- 犬糸状虫感染に対するivermectin間欠投与の予防効果
- 皮膚病アシカから分離したMalassezia pachydermatis(短報)
- 12 炭酸ガス麻酔下での毒蛇ハブの毒腺導管切断による無害化について
- 2 電気柵トラップを用いたハブの個体数調査法
- 53 住居におけるクマネズミの生息密度とハブ咬症との関連について
- 67 高電圧バリヤーによるハブ侵入防止野外実験について
- 63 奄美群島におけるハブ咬症発生に関連する要因の疫学的研究
- 39 奄美大島, 瀬戸内町におけるハブ生息実態調査
- ハブならびにハブ咬症に関する研究 (Tr.-3) : ハブの行動解析, 特に照度との関係について
- ハブの自意的行動の解析, 特に照度との関係について(第 17 回大会講演要旨)
- 53 電気柵とトラップを用いたハブの駆除実験(55 年度の成績)
- Age Determination in the Venomous Snake,Habu,Trimeresurus flavoviridis
- 54 トラップによるハブの個体数測定
- 46 フイリピンの住血吸虫宿主貝の密度調査と排水によるコントロールの試み
- 40 ハブの個体数調査法について
- 熱帯魚による吸虫類の中間宿主貝の殺貝効果
- 21 高電圧を用いたハブの防除について
- 14 日本住血吸虫中間宿主貝 Oncomelania quadrasi の分布型と密度測定
- 13 熱帯魚による吸虫類の中間宿主となる貝類の殺貝試験
- 30 ハブの頭蓋標本を用いた年齢推定について
- 92 電波追跡によるハブの行動の調査
- Dirofilaria immitis実験感染における免疫電気泳動像の解析
- Dirofilaria immitis寄生犬の診断に関する研究 : 赤血球凝集反応の検討および皮内反応との比較について
- 犬糸状虫感染に対するivermectinの予防効果 : 有効投薬量と投与計画の確立
- ハブの輻射熱感受性に関する研究 (第 18 回大会講演要旨)
- ハブの夜間活動性に関する研究 (第 18 回大会講演要旨)
- 奄美群島におけるハブ咬傷発生の疫学的考察(第 17 回大会講演要旨)
- 犬糸状虫症の診断 (犬糸状虫症をめぐって--最近の診断,治療から予防まで)
- 蚊の摂取した血液の時間的変化について(第 20 回大会講演要旨)
- ある集団アパートにおけるハツカネズミの出現とその棲息状況について
- ある団地におけるハツカネズミの出現と, その棲息状況について(第 12 回大会講演要旨)
- 極超短波 (UHF) を用いたハブの行動追跡の試み
- インドネシアにおける赤色野鶏と緑襟野鶏のラジオテレメトリー
- ハブ活動の消長と咬症の関係
- 81 ハブの行動の電波追跡について
- はぶの生息密度推定について(第 23 回大会講演要旨)
- はぶの季節的消長, 日週活動と咬症の関係について(第 19 回大会講演要旨)
- 恙虫と炭酸ガスの問題
- タヌキ個体群動態に与えるフィラリア感染の影響 (野生動物の個体群動態と感染症)
- 犬糸状虫幼虫に対するLevamisole短期投与の殺滅効果
- 資料 野生動物リハビリテーションと獣医学
- 特殊病態 自己抗体の分子進化と肺胞蛋白症 (特集 びまん性肺疾患のマイル・ストーン)
- 日獣大オリジナルのGFPトランスジェニックマウスの作製および特性解析