イヌの後肢神経刺激による体性感覚誘発電位の記録に及ぼす影響
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概要
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イヌにおいて脊髄の障害は胸膜髄に生じることが多いので, 後肢神経刺激による体性感覚誘発電位(SEP)の検査は有用と思われる. そこで, 脛骨神経刺激による頭皮上からのSEP記録を行い, その頭皮上の分布, 体長による潜時の変化, 脊髄に対する実験的圧迫の影響について調べた. 最も大きな反応は国際10-20法で言うFzより得られ, 刺激と記録電極の部位との一定の左右差は認められなかった. 刺激同側の頭皮上から得られるSEPの潜時は刺激反対側から記録された反応のそれより短かった. 刺激部位から記録部位までの距離とSEP潜時の間には有意な相関が認められ, 回帰直線はy=0.072x+13.23であった. 脊髄に対する実験的圧迫の影響は背側からの圧迫が腹側からのものと比較すると感受性が高く, 振幅の低下と共に昔時の増加も脊髄の障害を示唆するものと思われた.
- 社団法人日本獣医学会の論文
- 1995-10-15
著者
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宇塚 雄次
山口大学農学部
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永田 正
メリアル・ジャパン(株)つくばラボラトリーズ
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宇塚 雄次
山口大学農学部家畜内科学教室
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宇塚 雄次
山口大学 農
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平松 育子
山口大学農学部家畜内科学研究室
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永田 正
日本MSD(株)
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斎藤 弥代子
山口大学農学部家畜内科学教室
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