超音波ドプラ法による肺動脈圧推定の試み
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概要
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肺動脈圧の非観血的推定を行うために, 40頭の犬の肺動脈血流をパルスドプラ法にて記録し, この血流速波形から波形の形状, 右室駆出加速時間(AT), 心拍数に対するATの割合(AT/HR)および右室駆出時間(ET)に対するATの割合(AT/ET)の4つの指標(パラメータ)を求め, これらの指標と観血的に測定された肺動脈圧との相関を検討した. その結果, 血流速波形の形状パターンでは肺動脈圧の定量的推定が困難であったが, AT, AT/HR, AT/ETと肺動脈収縮期圧との間には, それぞれr=-0.71, r=-0.67, r=-0.84と比較的良好な負の相関(P<0.01)が得られた. このことから, パルスドプラ法は肺動脈圧を推定する方法として応用が可能であること, また今回の4つのパラメータの中で, AT/ETが肺動脈圧実測値と最も良好な相関を示すことが明らかとなった.
- 社団法人日本獣医学会の論文
- 1993-04-15
著者
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