NATMに関する研究 : 軟岩を対象としたロックボルトおよび薄肉ライニング支保効果に関する模型実験
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概要
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近年, 我が国においても鋼アーチ支保工や厚肉ライニングを主体とする従来のトンネル工法にかわって, ロックボルトや薄肉吹付けコンクリートライニング(薄肉ライニング)を主たる支保とするNATM(New Austrian Tunnelling Method)が多方面で注目を集めている。本論は, 温泉余土などのような固結度の低い軟岩で, かつ膨張性を示す地山を対象として, ロックボルトや薄肉ライニングの支保効果およびそれらの相互作用について, 低強度のベントナイトモルタル(q_u=5〜10kg/cm^2,φ=5〜35°)を地山材料とする小型の模型実験について示すものである。その結果, 1)支保可能な荷重の大きさは地山の物性によって異なるが, 低強度の地山に対してもかなりの変位抑制効果を発揮する, 2)ロックボルトの変位抑制効果は主にロックボルトの単位面積当たりの本数や引抜き特性に支配される, 3)薄肉ライニングは破壊してからも, その変位抑制効果を持続する, 4)両者を併用した場合の変位抑制効果はそれぞれ単独に用いた場合の効果を足し合わせたものにほぼ等しくなる, などの効果が判明したことを示した。
- 社団法人地盤工学会の論文
- 1981-09-15
社団法人地盤工学会 | 論文
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