単一井による地層別地下水の流速および流向の測定(その2)

概要

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鉄道, 下水道等の都市土木構造物はますます深層化する傾向にあり, ほとんどの場合, 沖積砂層あるいは洪積砂礫層の滞水層をかなりの距離にわたってしゃ断している。これら構造物を構築する際の止水, 排水資料, または構造物完成後の地下水の変化などを知ることは極めて重要である。特に後者の場合は, 環境アセスメントの立場から必要になっている。筆者らによると, その開発したほう素・中性子水分計トレーサー技術を利用すれば, 1孔だけの調査で地層別地下水の流速および流向の測定ができることを示している。この調査法の開発に当たって実施した測定パイプの形状, パイプ内の地下水の挙動および密度流の室内実験果結については, 前報(1975)のとおりである。今回は, 実験結果をもとに測定装置を試作し, 現場測定を行って他の調査法と対比したところ, 十分使用できることを示した。また本報告では, 測定装置の仕様, 特性, ならびに現場実施例などについても述べている。
社団法人地盤工学会の論文
1981-09-15