新期火山灰及びしらすから成る地盤の物理化学的性質
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概要
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新期火山灰およびしらすから成る地盤の風化特性を解明するために, 自然斜面の崩壊地における物理化学的性質を検討した。また, その結果からしらす地盤における物理化学的性質の不連続面の存在および物理化学的性質の指標となる性質を示した。すなわち, この地盤は, 風化の進行に従って物理的には硬度および密度の低下, 土粒子比重, 間隙比および含水比の増加などが起こり, 化学的には粘土分, 吸着水, 構造水, 強熱減量, 陽イオン交換容量およびりん酸吸収能の増加, 陽イオン飽和度の低下, および酸性化の傾向があることが分かった。地盤の物理化学的性質を把握するための指標的性質としては, 試験および測定の簡便さという点から物理的には指標硬度が, 化学的には強熱減量が有効であることが提案され, 指標硬度は他の物理性と, 強熱減量は他の化学性と良く対応した値を示すことが明らかにされた。更に, 物理化学的性質の垂直方向の変化状況から地盤の不連続面の存在が確認され, これは将来の地層の弱面の発生位置を推定させるものである。
- 1981-06-15
著者
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