粘土中に埋設された基礎の限界引上げ支持力の求め方
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概要
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本研究は, 粘性土地盤における基礎の引揚げ抵抗力を以前著者によって行われた室内実験に基づいて検討したものである。その検討方法は, 多くの実験結果を経験的に整理し, 実験公式まで導いている。すなわち, 基礎形式の異なる円形および正方形基礎と長方形基礎に関する限界深さ比(H/B)_<cr>(これは, 支持力公式において, 非排水せん断強度にかかる支持力係数F_cが深さ比(H/B)によって, それ以上大きくならないときの値F_c^*に対応する深さ比で定義される。ここに, H : 基礎の埋設深, B : 基礎幅)の関係を提案したのち, 非排水せん断強度や基礎の長さLとBの比(L/B)をいろいろ変化させた実験結果をα(=(H/B)/(H/B)_<cr>)とβ(=F_c/F_c^*)の関係でまとめた結果, 各実験結果が1本の曲線で表示できることを見いだしている。このことは, 浅い基礎の引揚げ抵抗力を算定するうえで(H/B)/(H/B)_<cr>の値が計算できれば, β値が求まる。そして, このβ値と著者が別の機会に発表しているF_c^*に関する実験公式との適用から支持力係数F_c^*が求まり, 引揚げ抵抗力が予測できるというものである。
- 社団法人地盤工学会の論文
- 1981-06-15
社団法人地盤工学会 | 論文
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