低温の影響を受けた岩石の力学特性
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概要
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花崗岩および安山岩の供試体を所定の温度に冷却し, 引続き常温に戻した場合, あるいはそのサイクルを3回繰り返した場合の強度特性や岩石の内部組織の変化を実験的に調べ, 低温の影響を受けた岩石の力学特性を検討している。まず両岩石の圧縮強度及び引張り強度は, 冷却温度が低いほど, また冷却サイクルの多いほど低下することを明らかにするとともに, 弾性係数やポアソン比の温度依存性も無視できないことを示している。ついで偏光顕微鏡による内部組織の観察によって, 花崗岩では冷却サイクルの多いものほど, かつ冷却温度の低いものほど発生するクラックが大きく, その数も増加していることを確認し, 上述の力学特性の変化と内部組織の変化には密接な関連があると考察している。またX線回折法により, 両岩石の主鉱物であるQuartz, Biotite及びAlbiteの結晶軸の長さの変化を調べることによって, QuartzとBiotiteまたはQuartzとAlbiteとが接触している境界面にクラックが発達しやすいことを明らかにしている。更に, 両岩石の線膨張係数の温度依存性についても検討を加えている。
- 1981-03-15
論文 | ランダム
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