林地崩壊とその予防
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概要
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林地崩壊の実例をもとにして, 林地崩壊の形態的特徴・森林と崩壊の関係・崩壊危険地の予測と崩壊防止対策などの実態と問題点について総合的に論じたものである。これまでに発生した林地崩壊の解析によれば, 個々の崩壊面積は0.1ha以下と小さいが, 複数の崩壊が同一渓流のなかに発生した場合には大きな土石流災害を引き起こすことになるとしている。森林の崩壊防止効果については, 根系の土壌せん断力の補強作用に注目している。すなわち, 根量は地上部の森林材積量におおむね比例していることから, ha当たりの森林蓄積が25m^3以下の林地の崩壊の危険度は高いが, 100m^3位になると崩壊の危険度は減少すると指摘している。また, 崩壊危険地の予測に関しては, 数量化理論による斜面の安定度判定法が広範囲に及ぶ林地崩壊を定量的に予測する手段としてすぐれているとしている。また, 林地崩壊の実態の解明が森林保全に具体的に役立っていると指摘しており, 現在実施されている崩壊防止対策工の概要についても説明している。
- 社団法人地盤工学会の論文
- 1980-09-15
社団法人地盤工学会 | 論文
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