水位低下を利用した海底地盤の改良
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
大阪市港湾局が大阪港南港第3区北側地区の130万m^2で実施した地盤内間隙水圧の減少を利用した埋立て海底地盤改良工事の技術報告である。原地盤は水面下5mから24mまでの軟弱な粘土層, 24m以深の砂礫層からなる。この海底地盤上に厚さ6mの埋立てが計画された。地盤改良の目的は, 埋立て土層と軟弱な粘土層に生ずる長期間に及ぶはずの圧密沈下時間を短縮しながら地盤全体の強度増加を計ろうとするものである。埋立て開始前に, 原地盤表面に厚さ1.2mのサンドマット, 直径40cmのサンドドレーンを海水面下18mまでの粘土層に中心間隔3.6mの正方形配置で打設する。サンドマット中には100m間隔で特殊な水中ポンプを備えた排水井戸を設置して, 埋立て開始とともにサンドマットに集水する圧密水を強制排水する。この時, 埋立て土層は耐圧被膜の不透水層としての働きを有するものとしている。ここでは, 強制排水による圧密沈下の理論解析を行い, 圧密排水効果を原位置試験や室内土質試験によって確認している。
- 社団法人地盤工学会の論文
- 1980-09-15
社団法人地盤工学会 | 論文
- 地盤改良(1)((1)地盤改良,4.地盤挙動,第44回地盤工学研究発表会)
- 泥炭地盤上の道路盛土の残留沈下とLCCに関するケーススタディ(地盤構造物のライフサイクルマネジメント)
- 泥炭地盤の圧密沈下とその予測(圧密沈下の予測と対策)
- 海外建設プロジェクトにおける地盤リスク対応について(海外事業と地盤工学的問題 : アジア地域におけるプロジェクト事例ならびに地盤工学的特性)
- リスク工学と地盤工学 : 4.プロジェクトリスク