矢板式基礎の構造特性に関する模型実験(下)
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概要
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橋梁基礎としてしばしば用いられる井筒状矢板式基礎に関する模型実験の報告である。前回(橋梁と基礎, Vol. 10,No. 5,pp. 18〜24)に引き続いて, 静的載荷試験や振動試験によって, 模型土層中に設置した模型体の構造特性を調べている。同時に, 力学モデルによる理論計算を行い実験結果の検証と具体的な設計法に対する方針を与えている。模型土層の力学的数値は, 矢板式基礎の曲げ剛性と工事予定地の土層の力学的性質を考慮して定めている。一連の実験から, 井筒状矢板式基礎の構造体としての力学的挙動は頂版の拘束効果と基礎周辺及び基礎内部の中詰め土の力学的性質に関係すること, 基礎の直径と長さの比D/Lの値によって構造体としての力学的挙動に差があること, 振動に対しては剛体ケーソンの力学モデルと似た挙動を示すこと, 実験の対象とした安治川橋梁の基礎設計(D/L=1)の場合に関しては, 基礎全体の変形と地盤反力度については現行の矢板式基礎設計指針によってもよいが, 応力度については群杭基礎的な計算法が望ましいことなどの指摘を行っている。
- 社団法人地盤工学会の論文
- 1980-06-15
社団法人地盤工学会 | 論文
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