鋼矢板土留壁の変形と土圧
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概要
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本報告は, 非常に軟弱な地盤を掘削する際, IV型鋼矢板を用い仮設土留め壁とした時の現場における種々の調査結果について述べたものである。結果を箇条書きすれば, 1)軟らかい地盤における仮設鋼矢板(U型矢板)土留め壁で, 矢板の変形が大きくなるのは剛性が不足するためである。また, 矢板の変形について検討する際は中立軸の位置を検討する必要がある。2)掘削した際, 自立しないような軟弱地盤での鋼矢板土留め壁においても, 矢板背面の主働土圧は, K_A=1.0とした, 三角形分布土圧が作用する。また矢板根入れ部分の土圧はほぼK_A=1.0としたランキン土圧が作用すると考えてよい。3)矢板根入れ部分の仮想交点の位置は各種の説があるようだが, 本測定結果では主働土圧と受働土圧の大きさが等しくなる深さに一致した。4)矢板の変形が大きくなるような土留め壁の切ばり荷重は矢板の変形によって荷重が変化し, かつ切ばりに曲げモーメントを生ずるので, 切ばり設計時に安定率を大きくとるなどの対策が必要である。以上, 軟らかい粘土地盤での鋼矢板土留めの大きな変形は, 矢板の剛性の不足が原因することを現場計測をもとにして述べている。
- 1978-12-15
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