建物の被害に対する地盤液状化の寄与度 : 1964年新潟地震における新潟市の建物の被害と復旧調査から
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概要
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建研および住宅金融公庫の調査結果に著者らのアンケート調査を加え, RC造・木造の被害と地盤現象の関連について解説しようとしており, 復旧費の面から検討を行っているところに特長がある。1)不同沈下量のうち傾斜角とN値, 建築面積・建物の長短比によるパラメーターとしたき裂状況との関連などが示されているが, 相対沈下量との関連は明らかでない。2)復旧工法および復旧費から検討すると約1°以上の傾斜かつ最大30cm程度以上沈下したRC造は半壊ないしそれ以上の被害を受けたと見なしうる。3)木造は液状化のほか地割れ, 陥没, 土の横移動などが被害状況に大きく影響している。4)木造での独立基礎と無筋コンクリート布基礎との間に被害差は見出せない。
- 1978-09-15