深海底土の物理, 鉱物的性質 : 中央太平洋海盆底土を例として
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
中央太平洋海盆底(水深4,000〜6,000 m)から採取された代表的な底質(珪質粘土, 珪質〜石灰質粘土, 深海粘土)である4本の海底土(柱状)の物理, 鉱物的性質を調べた。船上と陸上での測定結果や, 海水と純水による試験結果についても報告した。比重, 単位体積重量などの値は従来報告されている深海, 浅海底土の値よりもかなり小さいが, 海底下部方向へのこれらの数値の増減の変化は類似している。カサグランデ分類法ではいずれの試料も高有機質土に属する。コンシステンシーは, 海水による測定値が純水による値よりも高い。せん断強度, 貫入抵抗値はいずれも海底下部方向へ増大している。鉱物成分はイライト, モンモリロナイト, クロライト, カオリナイトの粘土鉱物が主成分で, 石英, 長石も少量ながらすべての試料に含まれていた。粘土鉱物の組成比は底質によってまた, 海底下部方向へ多少変化していることが認められた。以上のことを要約すれば, 底質によって物理, 鉱物的性質に差異があること, また海水, 純水による測定値に明りょうな差異が認められた。
- 社団法人地盤工学会の論文
- 1978-09-15
社団法人地盤工学会 | 論文
- 地盤改良(1)((1)地盤改良,4.地盤挙動,第44回地盤工学研究発表会)
- 泥炭地盤上の道路盛土の残留沈下とLCCに関するケーススタディ(地盤構造物のライフサイクルマネジメント)
- 泥炭地盤の圧密沈下とその予測(圧密沈下の予測と対策)
- 海外建設プロジェクトにおける地盤リスク対応について(海外事業と地盤工学的問題 : アジア地域におけるプロジェクト事例ならびに地盤工学的特性)
- リスク工学と地盤工学 : 4.プロジェクトリスク