既設トンネルに近接するアーストンネルの挙動と施工
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概要
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既設線に対し14 mと非常に近接する, 土かぶりのうすいアーストンネルの施工に先立ち, 地山および既設トンネルの変状予測を行なっている。予測結果に基づき, 新設線掘削にあたって各種変状計測を実施し, 予測値と測定値を対比検討しつつ, 逐次施工法の修正を行いながら無事竣工に至った一連の経過と計測の解析結果について述べている。変状予測はF. E. M.により地盤を等方等質の線形弾性体と仮定した平面ひずみの二次元問題として行っている。計測は地表および地中変位の測定, 既設トンネル覆工のひずみ変化・相対変位・継目の開閉の測定をトンネル掘削開始前から最終覆工後の一定期間まで継続して実施している。解析結果から, 地盤は時間依存性の大きな変形特性を持つことが判明し, 地山変位を早期に拘束する工法に設計変更がなされた。またF. E. M.の弾性計算でも大まかな予測計算が可能であるとしている。結論として, (1)地盤の事前調査, (2)数値解析による変形予測, (3)計測による変状把握, (4)地山変位を早期に拘束する施工法の採用などが近接トンネルの設計・施工上重要な点と指摘している。
- 社団法人地盤工学会の論文
- 1978-09-15
社団法人地盤工学会 | 論文
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