石炭採掘による地スベリ的現象
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概要
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国鉄夕張線清水沢第七志幌加別川橋梁付近の山腹は台地状の単純な地形を示しているが, 昭和41年11月頃より橋台, 橋脚が移動沈下してき裂を生じ, また道道平取線(アスファルト舗装)が一部陥没き裂を生じ, 送電用鉄塔が傾斜移動し, 付近の井戸水が一部渇水するなど地すべりの前駆現象とみられるものが現われている。被害の進行が急進したのは昭和42年4月ごろから11月ごろまでであるが, その後は橋脚の沈下の進行が少しあるだけでその後特別の変状はない。この報文は地すべり的現象が著しくなった時期から一連の地すべり調査すなわち橋台, 橋脚の変状, 移動沈下, 広域移動調査, 伸縮計, 傾斜計による測定, ボーリング調査, 地下水調査, すべり面測定を行ない, それらの結果について考察を加えたものである。これらの結果から, この地域の地すべりは一般に観測される現象と多少異なることが報告されている。すなわちこの付近の地質は古第三紀幌内層に属し, 夕張炭採鉱地帯であることが大きな原因であるとしている。すなわち採炭の状況と地すべり的現象を照合すると被害の著しかった時期と採炭地期が一致し, しかも採炭が中止になると地表の変状も停止したことから, 地下の陥没によって発生した地表変動現象であると推定している。
- 1978-09-15
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