粘性土を乱した場合の圧密係数の変化について
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
粘性土をカク乱するとその構造が変化し, 特に強度と圧密に関する性質の変化が著しいといわれている。この現象に関連して筆者らは所報No.6で粘性土のカク乱度(一軸圧縮強度q_uで表現)と圧密係数C_vの減少率との関係式を提案した。C_vはカク乱度にほぼ比例して減少するが, C_vの減少する要因とみられる体積圧縮係数m_vと透水係数kがC_vの減少にどのように関与するかを調査するため, 試作した変水位透水試験装置を使用してカク乱度を変えた粘性土のkを直接測定した。試験の結果, カク乱した粘性土のC_vが減少する要因は次の2つのタイプに分けられることが判明した。砂分含有率が10%以下の粘性土の場合には, カク乱によるkの変化はほとんどみられず, m_vのみが増加してC_vは減少し沈下量は増大する。砂分含有率が20〜80%の粘性土の場合には, カク乱によってm_vはほとんど変化せず, kが減少してC_vは減少する。この場合の沈下量はカク乱しない場合と変わらない。
- 社団法人地盤工学会の論文
- 1978-03-15
社団法人地盤工学会 | 論文
- 地盤改良(1)((1)地盤改良,4.地盤挙動,第44回地盤工学研究発表会)
- 泥炭地盤上の道路盛土の残留沈下とLCCに関するケーススタディ(地盤構造物のライフサイクルマネジメント)
- 泥炭地盤の圧密沈下とその予測(圧密沈下の予測と対策)
- 海外建設プロジェクトにおける地盤リスク対応について(海外事業と地盤工学的問題 : アジア地域におけるプロジェクト事例ならびに地盤工学的特性)
- リスク工学と地盤工学 : 4.プロジェクトリスク