ピート地盤上の盛土試験結果について

概要

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埼玉県および千葉県の内陸部に存在する有機質土地盤で盛土試験を行ない, 得られた各種の現場測定結果について報告した。現場で採取した乱さない有機質土試料の自然含水比, 比重, 圧縮指数, 強度定数などを求め, Lea & Brawnerの報告したカナダのピートに対する試験結果と対比した結果では地域的な特殊性はないと判断された。2か所の盛土試験結果を総括すると次のようになる。盛土終了時に総沈下量の60〜80%の沈下が生じ, 以後は二次圧密現象の傾向が表われた。圧縮ヒズミと時間の1log cycleとの比を二次圧密係数C_αと定義するとC_α=2.7〜9.0%となる。二次圧密係数は自然含水比の増加にしたがって増大する傾向にあり, 二次圧密係数の特性は地域差よりも含水比に支配されると思われる。盛土中に発生した過剰間ゲキ水圧は長期にわたっても0にはならず, 一定値に収束する傾向がみられた。側方変位については弾性論で説明しがたいが, 施工上の目安として有機質土層の層厚の約3.5倍まで影響が及び, しかも経時的に変化することに注意を要する。
社団法人地盤工学会の論文
1978-03-15