地下ダム-その考え方と展望
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概要
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地下水の貯留, 地下水位の調節などを目的として, 地下水流の存在する地盤中に築造される地下止水壁を地下ダムとよんでいる。その構造の基本的な考え方, 水資源の不足に伴うその必要性, さらにその構想が発表あるいは研究されてきた経緯の紹介がなされている。とくに地下ダムの特徴を河川におけるダムと対比させて考察している。すなわち, 1)地下ダムサイトにおける比較的小さい堰き上げでも貯留範囲は遠く上流に及び, 地下水貯留量が大きいこと, 2)地下ダムの施工は, 既存の地盤注入工法や矢板止水工法などが考えられ, たとえ完全止水がなされなくてもそれなりの貯留効果が期待できること, 3)安全性に関しては, 地震などによるダム破壊の危険性はきわめて少なく, また土地の水没問題もないこと, 4)調査例として, 沖繩県宮古島の海岸平野部における地下水規制効果に関するFEMシミュレーションが示され, 地下水の高度利用, 地下水の塩水化防止に有効であることなどを結論づけている。
- 1978-03-15
論文 | ランダム
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