砂層の流動化判定手法に関する一研究
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概要
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昭和47年度から3年間にわたり首都高速道路協会に設置された「砂層の流動に関する研究委員会」の検討審議結果の報告である。砂層が流動化するか否かの判定が, 構造物の安全性, 経済性に与える影響は大きいが, ここでは砂層の流動化判定手法について, 地盤の応答計算と振動三軸試験結果を比較し判定する手法を主体に, 振動砂箱実験, 現地爆破実験結果から判定する手法についても触れている。モデル地盤としては東京江東地区の第四紀層をとり, 応答計算には重複反射理論が用いられた。すなわち, 土の応力〜ヒズミ関係の非線形性を考慮に入れ, 各ヒズミレベルに対応する剛性の変化を与えて計算した。地震動基盤としてはN≧50の洪積層を工学的支持層としているが, 地層の減衰は計算には考慮されず, 最終的な評価においてその効果がh=10%として加味されている。結論的には, 地表面から最大20mの深さまでが流動化の可能性があるとし, 判定結果の分類として流動化する地盤と, 流動化しない地盤以外に, 流動化する可能性がある地盤として支持力を若干見込むか, もしくは震度を減ずる余地を残している。
- 1978-03-15
著者
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栗林 栄一
Dept.of Architecture And Civil Eng. Toyohashi University Of Technology
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栗林 栄一
Toyohashi University of Technology
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