結晶片岩の力学的挙動に関する一考察
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概要
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岩石内部に存在する巨視的な片理面に着目し, 片理に垂直な方向と, 線構造に垂直な方向とのつくる面内での異方性および力学的性質を調べるために, 一軸圧縮強度, 圧裂強度, 応力〜ヒズミ関係, および一軸圧縮下の載荷方向の弾性波速度を求めた。その結果, 載荷軸と片理のなす角βを横軸とし, 一軸圧縮強度を縦軸とすれば, そのグラフは下に凸となりβが約30°のとき最小となることが判明した。これはJ.C. Jaegerの理論と現象的には一致するが, 破壊機構に関しては, Jaegerの解釈に疑問があることを指摘している。また圧裂試験については, 片理に垂直な方向の載荷を行なう際には, その破壊強度から引張強度を求めることに検討の余地のあることを示している。さらに静的な挙動については, 岩石内部の成層面上のクラックの存在を仮定し, 応力〜ヒズミ関係が下に凸となる場合のWalshの理論を採用できるが, 動的な挙動については, 岩石自身の異方性, クラックの形状などを考慮すべきであるとしている。
- 社団法人地盤工学会の論文
- 1977-12-15
社団法人地盤工学会 | 論文
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