災害盛土の間げき水圧観測と災害の原因 : 東北本線向山-三沢間663 km 150附近
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概要
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昭和43年9月東北本線線増工事の際, 記録的な豪雨があり, 建設直後の盛土が崩壊した。調査の結果, 軟弱地盤一帯に高い被圧地下水位があり, とくに災害個所は一段と高く, 水田上3 mにも達し, さらに降雨の際に時間の遅れを伴って, 一時的に間ゲキ水圧が上昇することが明らかにされた。崩壊は, 異状に高い被圧地下水により砂質土のセン断抵抗が低下したため, と思われる。対策として, 各種排水工および, 押え盛土により復旧工事を行ない, 排水量, 間ゲキ水圧の測定を行なっている。保守面では将来, 各種排水工の目ずまりにより排水能力が低下するので, 間ゲキ水圧の上昇することが予測される。降雨によるノリ面災害防止態勢として, 雨量測定の他になるべく多くの個所で, 間ゲキ水圧変動の観測が望まれる。この地点でも降雨の度ごとに間ゲキ水圧の上昇を測定することができた。このような間ゲキ水圧の変動が, 現場ごとに毎日の巡回観測結果として, 普段から明らかになっていれば, ノリ面対策上, 非常に有力な資料となり, 災害の防止に役立たせることができる。
- 社団法人地盤工学会の論文
- 1977-09-15
社団法人地盤工学会 | 論文
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