山村ダムの計器計測結果と安定解析
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概要
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泥岩類を築堤材料として使用した傾斜コア型フィルダムの現況(築堤後・貯水前)における堤体内の応力状態(鉛直応力, 主応力, 仮想スベリ面)を間ゲキ水圧計, 土圧計などによる計測結果から検討し, さらにこの結果に基づいて現況における堤体の滑動に対する安定性と地震時における安定性を, 円弧スベリによる簡便分割法と修正フェレニウス法を用いて検試した。得られた結果は次のとおりである。(1)堤体内の鉛直応力は, ダム軸直下では土柱高×単位重量よりも小さく, また堤体上・下流ノリ先付近では大きくなる傾向がある。(2)計器埋設地点における応力状態を表わすモールの円はその地点の土の破壊包絡線に接することなく, 塑性平衡状態に比べて小さな応力状態になっている。したがって計器埋設地点の土はかなりの余剰強度をもって安定している。(3)現況に対するダムの安全率は, 安定解析法によって異なり, また設計時のスベリ解析による安全率と土圧の観測結果を基にして求めた安全率とのあいだにはかなりの差が認められる。
- 1977-03-15
論文 | ランダム
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