除去アンカー工法とその施工例
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概要
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山留め壁のアースアンカーはその除去が困難なため隣接地の建設工事の重大な障害となることが懸念される。この欠点を除くため用済後アンカー中のPC棒鋼が容易に引き抜けるよう工夫した工法の紹介である。在来工法ではPC棒鋼をグラウトモルタルの付着力でアンカーの引抜き力に抵抗させていた。新工法では全長ねじ付のPC棒鋼をジースに入れてグラウトモルタルの中に埋め込み, 引抜き力はPC棒鋼にねじ込まれた円盤状の突起である耐荷板とグラウトモルタルの間の圧縮力により抵抗させる。このため用済後ねじを回転させることによってPC棒鋼を容易に取り出すことができる。在来工法では定着端に近いほどアンカーの変位が大きくなる傾向が見られたが, 耐荷板を適当に分散配置することにより, 変位を一様にすることも可能である。この結果アンカーと周辺地盤との摩擦力の分布もほぼ一様にすることができる。試験工事3件の結果では打設本数55本中54本を除去することに成功している。
- 社団法人地盤工学会の論文
- 1976-12-15
著者
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