有限要素法の適用範囲と実用面からみた価値評価
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概要
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有限要素法の適用範囲と構造工学における幅広い応用例を示し, 数値解析法としての価値について述べたものである。まず, FEMにおける近似関係の仮定すなわち, 関数を選ぶことは, 数学的にはいくつかの点を与えて他の部分を推定する補間を行なうことにほかならないとして, トラス材, ラーメン材を例にとって説明した。つぎに応用例として, ぜい性材料の破壊現象の解析, 構造部材の応力状態や破壊現象をFEMで追う手法, マクロ的な見方として, 構造体のFEM解析, さらに規模が大きくなって地形または地球内部の挙動を推定する問題にFEM解析が利用される可能性を示している。また, 土や地盤のような複雑な系に対してFEMを適用した場合, 数値解析法特有の「解の一般性の欠如」という欠点はあっても, 数値解は求められ, 入力データを変えて解の傾向を知ることもできるとしている。最後に, FEMによる計算結果の評価は仮定条件の評価であって, FEMを真に使いこなすためには, 利用法を真に理解することと必要なデータが得られるよう経験と研究を蓄積する必要があるとしている。
- 社団法人地盤工学会の論文
- 1976-09-15
社団法人地盤工学会 | 論文
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