岩盤, 断層, 破砕帯の各変形特性の試料の強度による表現の試みとその検討
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概要
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一般に内部の応力水準によって変形挙動の異なる岩盤, 断層, 破砕帯を対象として工事の設計, 施工を行なう際には, あらかじめそれらの材料の変形特性を十分には握したうえで検討を行なう必要がある。それらの材料の変形特性をマスとしては握するためには原位置試験を行なうことが望ましいが, そのためには多額の費用と多大の手間を要するため, 手軽に実施できる室内試験によって材料の変形特性を表現することができれば非常に有意義である。この観点から筆者らはまず従来の各破壊説の相互関連を調べ, 試料の室内試験結果と試料の強度と原位置材料の強度との関係を表わす係数とを用いて, モールの破壊包絡線から岩盤の破壊包絡線を決定し, クーロンの破壊包絡線から断層および破砕帯の破壊包絡線を決定した。さらにこれらの破壊規準と破壊接近度とから変形係数, ポアソン比と応力水準との関係を一般的に表現し, 種々の検討を行なった結果, この表現の普遍性の問題は残るが施工上の諸問題の検討などに有効に使用できることがわかった。
- 社団法人地盤工学会の論文
- 1976-09-15
社団法人地盤工学会 | 論文
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