生石灰グイによる地盤改良効果とその問題点
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概要
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都営地下鉄10号線の建設にあたって, 軟弱地盤中に大規模な開削が行なわれた際, ヒービング防止, 土留めグイ根入れ部の強度増加を目的として, 生石灰グイによる地盤改良工事が実施され, 十分その目的が達成されたことが報告され, これらの改良工事の施工にあたって現われた生石灰グイ工法の問題点が指摘されている。まず, 工事全般を説明してから, 生石灰グイによる改良強度の算定に関しては, 従来強度増加が最少であるクイ対角線中心の値が採用されていたが, クイ自体の強度, クイ間の強度変化を考慮せず不経済であるとして, それらを考慮した上でクイ対角線1/4の強度をもって改良地盤の平均強度とすることが提案されている。また, 本工事においては生石灰パイル打設後に地表面の沈下が見られた。これは採取試料の試験結果より, パイル打設によって地山全体の体積が減少していることが確認されたことから, 地盤の自重による圧密沈下が原因であるとし, 本工法の改良メカニズムに対して従来のそれとは異なった考え方が示されている。地山の乱れと改良強度の関係についても考察が加えられている。
- 1976-06-15
著者
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