注入工法によるハイダム下の厚い砂レキ層基礎の力学的, 地下水理学的改良(その1)
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概要
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最近ハイダムの立地条件は悪化の傾向にあり, 特に基礎が厚い砂レキ層の時は, 透水性や不同沈下などで種々の問題があり, このような場合の基礎処理工法の一つとしての注入工法がしゃ水性と強度向上の両面において好適であるとの判断から, これを北海道のしろがねダムに採用し, 施工したときの報告である。注入材料はウルトラセメントを主体とし, 注入工法は従来の方法とマンシェットチューブ工法に準じたストレーナーチューブを併用している。後者の工法は, 低吐出量注入であり, 偏向注入や過剰リークを押え, 注入効果を高め, 狭い間隔で注入することによりマス全体を圧縮固化させることができると検証結果を示している。また注入工法によるしゃ水効果は, 当初の透水係数10^<-3>cm/secが中央のカーテン列では10^<-6>cm/secまで改良され, 強度効果は地表および深層の載荷試験でチェックされ, 注入後の降伏荷重は, 注入前の値の1.8〜2.7倍となった。またグラウトの地表へのいつ流の防止は, 所要のアンカーを付加したコンクリートキャップを用いて行なっている。
- 社団法人地盤工学会の論文
- 1976-06-15
社団法人地盤工学会 | 論文
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