原油タンクの不等沈下修正工事報告 : 現地産土を用いた注入材について(その2)
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概要
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外径64m, 高さ18.29m, 自重1,000t, 容量5万klの原油タンクの不等沈下を修正した工事の報告である。この原油タンクは実測によるとシエル部で235mm, ボトムプレート部で598mmの不等沈下が生じており, 前者の修正にはジャッキアップ工法を, 後者にはシルトモルタル注入工法を採用した。シエル部においては周長を32分割して30tジャッキを配置し, 6台ずつ同時に作動させてジャッキアップを行ない, 砂を吹込んで修正した。ボトムプレート部においては8m間隔の正三角形状に注入孔を配置し, 外周から順次内側に向かう1次注入, 次に逆方向の2次注入, そしてボトムプレートの凹凸を修正するための3次注入の段階に分けて, 常時5kg/cm^2,注入整形時7〜10kg/cm^2の注入圧でシルトモルタルを注入した。シルトモルタルは長期一軸圧縮強度5kg/cm^2以下, フロー値15〜20秒を目標にして, 普通ポルトランドセメント, シルトおよび界面活性剤により試験練りを行なって調合した。これらの修正方法の採用により, 従来の鋼板はりかえ工法に対して約1/2の工費ですみ, また工期も大幅に短縮できた。
- 社団法人地盤工学会の論文
- 1975-12-15
社団法人地盤工学会 | 論文
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