粘性土を乱した場合の圧密係数の変化
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概要
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粘性土を機械的あるいは応力解放によってかく乱すると複雑な変化が生ずるが, とりわけ力学的性質に及ぼす影響が大きい。サンドドレーン工法において, ケーシングによって地盤を乱す程度の大きいマンドレル式と乱れの程度の小さいオーガー式とに関して現場実験により水平方向圧密係数を比較した結果では, 後者は前者の5〜7倍という値が得られており, この差は乱れの度合, 粘性土の性質によって異なると考えられた。そこで, 粘性土の砂分含有量を変えた3種類の試料を調整し, 大型単純セン断試験機によってかく乱の程度を決定したのち, 一軸圧縮試験, 圧密試験およびベーンセン断試験を行ない, 一軸圧縮強度を利用した式によってかく乱度を求めて, かく乱の度合による圧密係数の強化に関する考察を行なった。結果として, 砂分含有量による乱れの影響を定量的に求めることはできなかったが, かく乱による一軸圧縮強度の変化と圧密係数の変化の割合がほぼ等しいこと, 粘性土の砂分含有量20%以下で含有量が少ないほどかく乱の影響が大きいことなどがわかった。
- 社団法人地盤工学会の論文
- 1975-12-15
社団法人地盤工学会 | 論文
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