土質工学におけるコンピューターの利用
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概要
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土はそれが地盤中にあるときは不均一な存在であり, またそれを取り出し荷重を加えると粘弾性・塑性といった変形挙動を示し, しかも異方性があり, 破壊に至るまでは体積変化を伴ったりするなど, きわめて複雑な特性を持つ材料であることから, 外力に対する変形挙動の数量的評価には従来からもコンピューターが用いられてきたが, 有限要素法の土質工学への活用において最もコンピューターの高度利用が行なわれていることから, 土質工学上の諸問題における有限要素法について論じている。有限要素法がわが国に紹介された最初の例はダムやトンネルであり, 岩盤やロックフィルダムの施工に伴う変形挙動で数多くの成果をあげたことが述べられている。地山の掘削切土やノリ面安定などの問題に適用した場合には, 弾塑性挙動をへて破壊に進展してゆく状態の追跡も行なわれること, 大型ケーソンの地震時の挙動や基礎地盤のスベリ破壊へ適用されて安定性が検討されていることなどが紹介されている。その他浸透流の問題への活用や砂地盤の地震による流動化破壊の解析例などについても述べている。
- 1975-12-15
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