軟弱地盤に建つRC構造, 鉄骨構造の耐震設計
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
(RC造)十勝沖地震の被害は計算法の機械的運用の欠陥が表われたものでRC造が耐震的でないとはいえない。実例の調査結果によれば壁と柱に加わる層セン断力が小さければ震害が少ないことが知られている。振動による被害についても軟弱地盤では特に多いとはいえない。新潟地震によるRC造建物の被害は地盤の液状化によるもので, 振動による直接の被害ではない。(S造)設計に通常用いられる地震波はEl.-Centro(1940), Taft(1952), Tokyo(1956)などが多いようであるが, 他にわが国で観測された地震波を入力すると固有周期1〜2秒の建物の変形が許容値を大きく上まわる例がある。このためS造の安全性は構造のねばりを確保することにより得られる。構造のねばりを確保する方法としては次の事項をあげる。(1)下層部の柱に加わる長期の軸力を降伏軸力の30%以下とする。(2)部材の局部座屈を防止するため軸厚さ比, 断面形状に注意する。(3)厚板の溶接部の脆性砂壊を防止する。(4)構造上の不連続をさけ, 耐震要素のき裂や座屈が構造体に致命的変形を起こさないよう考慮する。
- 社団法人地盤工学会の論文
- 1975-09-15
著者
関連論文
- 構造(学術講演会講演概要,主集 昭和47年度日本建築学会(九州)大会)
- 偏心水平スチフナーをもつH型鋼柱梁接合部の力学的性状に関する実験的研究
- 2202 H型鋼部材の接合部に関する一実験 (その2) : 光弾性実験
- 48 過大孔を有する高カボルト摩擦接合部の性状について : その1 単純引張試験体による実験(構造)
- 軟弱地盤に建つRC構造, 鉄骨構造の耐震設計
- 2213 鉄骨プレファブ建築の実大実験 : (その2・振動実験)
- 2212 鉄骨プレファブ建築の実大実験 : (その1・接合部実験)
- 268 筋違を有する薄板鋼構造骨組の実験 : その2・筋違接合部の局部変形とその耐力(構造)
- 267 筋違を有する薄鋼板構造骨組の実験 : その1・筋違付骨組の応力と変形(構造)
- 210 薄板鋼構造による某事務所建築の構造実験報告(構造)
- 中野電電ビルの風による応答加速度の性状に関する実験的研究
- 有限要素法の積層系応力解析への応用
- 鋼ラーメン構成要素の三次元弾塑性解析
- 鉄骨溶接部の超音波深傷に対する抜取検査法の調査研究 : その4・計数調整型抜取検査
- 中野電電ビルの強風時の応答変位性状について : 平均風向,風向変動・風速変動の乱れの強さのちがいによるスペクトル形状の変化
- 2396 鋼構造接合部におけるリブの補強効果と強さに関する基礎的研究
- 2032 鉄骨組立圧縮材の座屈に関する研究(構造,昭和38年度(仙台)大会学術講演要旨集)
- 2058 鋼管単管ラーメンの接合部についての実験(構造,昭和38年度(仙台)大会学術講演要旨集)
- H形鋼構造接合部の標準化に関する二. 三の問題点(II) : 設計に関連した問題 : 構造