ケン引力の予想 : 軟弱地盤上におけるoff-the-road locomotionに関する実験的研究(3)
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概要
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作業機械をけん引したり, 物体を押す車両の能力のことを作業能というが, ここではけん引力を考え, 室内の模型実験で計算値と実測値を比較している。土そうに砂質ロームをまき出し厚15cmで入れ, その上を自重19kg, 直径40cm, 幅17.5cmの模型鋼車輪の表面に11cm間隔で高さ3cmの突起をつけて自走させ, 走行中の車輪沈下量およびけん引力を測定した。車輪のころがり抵抗の算出には, 車輪と土の接地面形を17.5×11cmの長方形で近似的に表わし, これを一枚の履板とみなしてクローラー型車両の場合について誘導したころがり抵抗式を応用した。その結果静荷重によるころがり抵抗は0.5〜1.0kgと非常に小さく, 最大の場合でも全重(19kg)の5%にすぎないので, 接地圧分布がころがり抵抗に及ぼす影響は小さい。計算で求めたsoil thrustからころがり抵抗を引いたけん引の計算値と実測値は良い近似を示している。鋼車輪自重による静止沈下は非常に小さいのに, 進行低下率の増大につれて沈下量は急増していることから, スリップ沈下がころがり抵抗の重要な因子であることがわかった。
- 社団法人地盤工学会の論文
- 1975-09-15
社団法人地盤工学会 | 論文
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